アベニーの拒食の治療とリハビリについて。その2。

今週も土曜に会社に来て水槽4個を水替え。

水替えだけに休日会社にくるんですよ。どんだけ魚愛が深いやら自分。

水替えだけなら早いんだろうけど、水槽の苔をとったりゴミを吸い出したり水と一緒にプロホースで吸っちゃった稚エビとかを救出したりしてると意外と時間かかります。

ま、それはそうと、続きを書くって宣言して1週間たってしまった。。

シワシワ君の拒食脱却のための隔離のことを書こうと思っていたのでした。

ブルーちゃんの脱拒食の成功があったので、同じようにすればシワシワ君ももりもり食べて太ってくれるのでは…!ということで、隔離&薬浴&リハビリコース。

シワシワ君の隔離に使用したのは、スドーのサテライトM。1.2リットル。これに、エヴァリスの一番小さいヒーターと、ロカボーイのSSコンパクトの中身を出して外部フィルター用の綿の切れ端をつめたもの、テトラの人工水草(SSサイズ)をいれてます。

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ぎゅうぎゅう。せめーよ。

最初、サテライトのLにしてたのですが、ブラインシュリンプを入れると散っちゃってなんだか喰いつきがよくなかったのと、毎日スポイトでごみとって水替えするにはこのサイズが楽だったので、あえてのMサイズ。

テトラの人工水草は、他のと違って葉っぱがナイロンの布製です。やわらかいのでアベニーちゃんの寝床にもなっておすすめ。(この丸い葉っぱの小さいサイズがちょうどいいのですが、もう廃版なんですよねー…)

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これはブルーちゃんの時。おやすみシーン。かわいい。

ロカボーイSSコンパクトのフィルターは、もちろん濾過目的もあるけど、水流を弱める意味で使ってます。このサイズで丸いエアストーンとかでぶくぶくすると結構な水流になってしまうので。でも既存のフィルターは活性炭が入ったのしかないので中身は変えて使用。

ブルーちゃんの時は、やむなくグリーンFゴールド顆粒とエルパージュエースの連続薬浴でしたが、今回はエルパージュエース規定量を3日の集中薬浴を決行。

カラムナリス菌由来の病気と想定してのことです。エルパージュエースはニトロフラゾンというフラン剤といわれる薬剤1種が入ってて、グリーンFゴールド顆粒はフラン剤とサルファ剤といわれる2種の混合薬らしい。んで、グリーンFゴールド顆粒のほうは2種入っているので、各薬剤の濃度は薄め。フラン剤単体でみると、エルパージュエースのほうが濃度が濃いことになるらしいのです。

ただカラムナリス菌には、フラン剤が効くものと、サルファ剤が効くものと両方いるらしいです。なので世の中の人はどっちが効くかわからないのでとりあえずグリーンFゴールド顆粒を使う人のほうが多いのでしょう。ただ、尾ぐされ病とかはフラン剤が効く場合が多いようで、しかも濃度が濃いから早く治るのでエルパージュエース愛好家も多いようです。

あとホントはカラムナリス菌には、薬浴+塩が一番いいらしいのです。(そういう論文があって、数値的に結果も出てました)でも私は、最初にアベニーを購入したアクアショップのおじさんに「アベニーはねー、塩には弱いんだよねー」と聞いたことと、昔病気のアベニーをメチレンブルーで薬浴したときに「弱った魚には塩がいいらしい」ということで追加で塩を入れたところ急に容態が悪くなって真っ黒になってしまったという経験があり、なんだか怖くて塩は使っていないのです。その時は容体がかなり悪いアベニーだったので、変化についていけなかっただけだろうし、別に理論的にはアベニーの塩浴もホントは大丈夫だとは思うんですけどね…。なんとなくです…。

で、シワシワ君。無事3日のエスパージュエース浴を終了、そこから濃度を薄めつつ、毎日の水替えで様子見でした。

ブルーちゃんもそうでしたが、最初は全然餌を食べません。ただ、ブラインシュリンプを入れると、2,3日で食べるようになりました。

ところで、なんとウチのアベニー達は最初ブラインシュリンプを餌だと思っていませんでした。目の前をブラインが泳いでても無視。(赤虫は食べないしブラインシュリンプも食べないしアベニーとしてどーなのよという感じ)クリルグラニュールパファーしか食べないという偏食ぶり。でもそれじゃやばいということで、定期的に赤虫とブラインシュリンプを与え続けたところ、ジャイ子は赤虫を食べるようになり、他の子はブラインシュリンプを食べるようになりました。

拒食からの脱出の糸口はブラインシュリンプにあると超思います。まず最初に食べるのはブラインです。他の餌には反応もしません。ブラインを食べる量が徐々に増えていくのも、ブルーちゃんとシワシワ君は共通でした。ブラインを食べられるようにしといてよかったと思いました。

ブルーちゃんよりも時間はかかりましたが、日が経つにつれシワシワ君も餌を食べるようになってきました。

んが、食べてもお腹がぽっこりしません。全然太らないのです。

食べるには食べているのですが、お腹が膨らまない…。体も痩せたままです。アベニーが痩せると、お腹が凹むのはさることながら、尾っぽのあたりの筋肉もうすっぺらくなって、いかにもガリガリな感じになってしまうのが気になります。

シワシワ君の尾っぽのあたりの筋肉が薄いまま…。むむー。リハビリ開始3週間ぐらいでしょうか。

悩んだあげくグリーンFゴールド顆粒で1週間追加薬浴です…。

したらば、ちょっと回復して、お腹も少し膨らむようになってきました。

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ちょっとだけだけど。

ううーん、結局グリーンFゴールド顆粒のほうが効くのかしらん。それとも単にリハビリして時間が解決したのかしらん。やっぱり謎です。

シワシワ君はブルーちゃんと違って人間が嫌いです(トホホ)ほとんどヒーターの下に隠れてましたが、なんだかこの頃にはお腹が減ると自分で前に出てきて水面をふよふよするようになってました。

シワシワ君は隔離を1か月をちょっと越えてしまいました。餌はすごく食べるようになりました。今までできなかった落ちてきた餌をキャッチ&丸のみという技もできるようになり、尾っぽ付近の筋肉もついてきて、元気になってきた!という感じです。

まだがっつり太った!という感じではないし、2回目の薬浴を終えてまだ日が浅いけど、もう1か月を超えてしまったし、そろそろ本水槽にもどすかねーどーすっかねーと悩みました。

なんでがっつり太ってほしいかというと、ウチの水槽には玉のように太った黒ジャイ子さんが乱暴者として君臨しております。それに対抗できる(ガブられてもすぐに死なない)体力と体型を作ってもらわないと!という思い。

でも結局本水槽に戻しました。あんまり隔離期間が長くてもどうでしょう…。と思って。

そしたら

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すいーむ。

…ま、なんとなく元気です。

ただ、本水槽に戻した途端に黒ジャイ子に口を噛まれてそのままキリモミしてました…。

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殴られた跡なのか、キスマークなのか。

合流させて1週間たちましたが、口以外に、首とお腹にも打撲的な跡があります。この傷跡、あんまり治らなかったらまた隔離…。(泣)

合流がちょっと早かったかも。ごめんよシワシワ君…。

幸い、シワシワ君はオスだし好戦的なので、めげることなくただいまジャイ子と威嚇しあってます。ただストレスか、最初はまた餌を食べなくなってしまって心配しましたが、今はまた食べれるようになってきました。

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左から、シワシワ君、オス(小)君、黒ジャイ子。体格差が…。

結果的に、最初の「餌が食べられない」という状況は脱しました。食べられなかったサイズの餌を一口でいけるようになったのは進歩だと思います。でもブルーちゃんのときのようにもりもり太ってバリバリ元気!という感じにはなりませんでした。やっぱり太らないしなあ。うーん。

アベニー飼育は難しいです。

 

 

アベニーの拒食の治療とリハビリについて。その1。

最近ミドリさん達のことばかりブログで書いておりましたが、実はここ1か月アベニーさんのほうが手がかかってました。

なぜならシワシワ君の拒食を治すのに1か月ずっと隔離していましたので。

1か月前ぐらいに、ブルーちゃんがジャイ子にしっぽ付近の皮膚をがっつりえぐられて消毒のため隔離するとき、3日ほどごはんを食べていなかったシワシワ君を一緒に隔離しました。

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その時のシワシワ君。

そんなにがっつり痩せていたわけではありませんが、いままでのカンでこのままだとごはんが全然たべられなくなり痩せていく一方だと思ったので。

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一緒に隔離したブルーちゃん(右)

 

アベニーの拒食説は、ネットでもよく見かけます。ストレスだとか内臓系の病気だとか不治の病だとか。うちの子たちでも、ごはんが食べられなくなって痩せて☆になってしまう子が過去何匹もいました。

ただ、ウチの子たちの場合は、みんな口が開かなくなって下に落ちた溶けた餌しか食べられない、餌を食べるとえづいてしまう、食べても吐き出す、といったような症状から、拒食症というよりは「これは口の病気なのでは?」と考えるようになりました。

うーん、見た目は出来物もないしエラも普通。なのに餌が食べられない。普通の歯のない魚はエラの筋肉で水を吸い込みながら餌を吸い込むそう。でも歯がある魚は、それプラス頬の筋肉を使って口を動かして捕食するとのこと。初期の症状は口が開かないから溶けた餌を吸うようにして食べてる、ということは、頬の筋肉が弱まって、エラの吸い込みだけで餌を食べているということ?じゃあ筋肉が弱まる病気は…?筋肉組織に侵入するっつーカラムナリス菌とかじゃないの?

前に☆になってしまったサバ風の子の時にそう考えて、カラムナリス菌のことを調べまくりました。当てはまらない症状もありましたが、外傷がなく痩せていく等当てはまる症状もある。っていうか、他の病気にはどれも症状が当てはまらない。でもカラムナリス菌は進行が早くて感染したらすぐ死ぬって…。って、カラムナリス菌には何種類もあって弱いのもある??

そんなわけで、さっくり書きましたが超いろいろ悩んで考えて「弱く進行の遅いカラムナリス菌による筋肉系の病気」なんじゃ?と仮定しました。

でもこれは想像であり妄想です。ネット上で閲覧可能なブログやらHPやらカラムナリス菌の論文やらの情報を総合した、ウチのアベニー(だけ)の病状に対する私なりの仮説です。

でもそういうことを考えないと、何の薬を使っていいのかわかりませんので。そもそも薬を使ってもいいか、ということも判断しなくちゃですし。

サバ風の子が口が開かなくなった時、やっぱり口が少ししか開かなくなってたブルーちゃんを一緒に隔離、一緒に薬浴させました。

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その頃のやせ気味のブルーちゃん。

その時の薬浴については、以前の記事でも書きましたが(→)

ざっくりいうと、グリーンFゴールド顆粒(規定量濃度)に1週間、切り替えてエルパージュエース(規定量濃度)に3日。その後サバ風の子の病状が悪化したので、別々の水槽に隔離、ブルーちゃん単独でエルパージュエースを徐々に薄めていくという形。サバ風の子の治療メインに考えてしまったので、付き合い薬浴のブルーちゃんにはちょっと強めだったかもしれません。。。

で、薬浴終了したブルーちゃんですが、痩せたまんまでした。弱ってる感じです。口もすぐには開きません。ただ少しだけ食欲が復活して、ブラインシュリンプなら少し食べれる感じです。

でももし、筋肉が壊死するような病気だとしたら、菌が撲滅できても筋肉が復活するまでは口が開かなくても当然なのでは?病気が治ったと仮定して、薬浴で疲れた体に、これからはリハビリ期間なのでは??と考えました。

人間と同じように考えるなら、病後の弱った体には他の病気にならないように無菌状態にするのが大事!ってことで毎日半分量の水替えをしました。水替え前にはブラインシュリンプを大目に入れて、食べなくなったら水替えしました。

1週間もすると、ブルーちゃんはいつまでもブラインを食べ続けるようになり、おなかも少しぽっこりするようになりました。そのうち小さい粒餌も食べられるようになり、その後大きい粒餌も食べられるようになりました。(赤虫はあげてみても無視されました。ウチの子はジャイ子以外赤虫は食べないので。。。)餌の時間は特に決めず、食べたそうな時はいつでも餌をあげていました。

で、1か月すると、

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もちっとな。

食欲がすごく増して体型が変わったのでした。(その時の記事→)

そして本水槽に戻した今。

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どえん。

ジャイ子の攻撃をかわしつつ、食べれる時には食べる!という精神でどんな落ちた餌もぐいぐい食べられるようになりました。

ウチのアベニーが調子を崩して餌が食べられなくなった後、こんなに復活できたのはこのブルーちゃんが初めてでした。

薬浴+リハビリが方法として合っているかどうかはわかりませんし、たまたまかもしれませんが、結果的にブルーちゃんは前よりも全然食欲が増して元気になりました。

でも実際、体型が戻るまでに1か月かかった感じです。その間毎日の水替えして、ブラインシュリンプも継続的に沸かしました。結構大変でした。

ブルーちゃんの拒食脱出と復活の成功があったので、シワシワ君もそれに続けと隔離することになったのでした。

あー、書いてたら長くなったので続きます。。。